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近視レーシック手術費用は?

近視手術には保険はきかず、医療機関によって料金が異なる。

近視の手術を受けようと思うのですが、費用はいくらかかるのでしょうか。(神奈川・男性)

自費診療で15万〜50万円超  
近視の治療で広く行われているのは、レーシックという手術です。
エキシマレーザーというレーザーで角膜を削って平らにし、
光の屈折度を変えることによって近視を治します。
近視の手術には保険が適用されず、事前の検査も含めてすべて自費診療になります。

 自費診療の価格は、医療機関が自由に設定できるため、まちまちです。
全国で100か所ほどあると言われますが、インターネットなどで調べたところ、
両眼で30万〜40万円台を中心に、高いところでは50万円以上の施設から、
安いところでは15万円を切るところもあり、大きな開きがありました。 

機器の種類や手術方法など、施設によってそれぞれ特色がうたわれていることが多く、
ホームページに料金の内訳を示している施設もあります。
施設選びの際には、費用やその理由についても尋ねましょう。  
ちなみに、そのほかの目の手術の費用は、どれぐらいかかるでしょうか。
白内障や糖尿病網膜症といった病気の治療には、保険が適用されますので、
基本的な手術費用は全国同一です。

年間80万件と広く普及している白内障の手術では、濁った水晶体を吸引して取り除き、
代わりに人工の眼内レンズを入れる手術の保険点数が、
1万2100点(1点は10円)と、定められています。
3割負担なら検査費用なども含め、日帰りで4〜5万円、
数日の入院なら7〜8万円程度の自己負担になります。

 糖尿病網膜症の硝子体手術だと保険点数が3万8600点(同)で、
入院費用なども含め3割負担で10万円を超える計算になりますが、
収入に応じてひと月当たりの支払い上限があり、超過分は戻ってきます。

(2004年12月15日 読売新聞)

レーシック以外の近視矯正としてのコンタクトレンズ

矢野経済研究所の調べによると、コンタクトレンズの使用者は国内で約1545万人。このうちハードタイプは約3割、残りの7割がソフトタイプを使っている。視力を矯正するコンタクトレンズの品ぞろえが多彩になってきた。見えやすさの追求のほか、目の乾きを防ぐなど装用感の改善のため、素材や形が"進化"を続けている。老眼でも使える遠近両用や瞳が美しく見える商品など、用途もさまざまに広がっている。コンタクトレンズは高度管理医療機器で、購入時に眼科医の検査や処方を受ける必要がある。にもかかわらず、インターネット経由で購入する人が多いのは、店によって価格にバラツキがあるなど、販売方法に不透明感があるからだ。その点もすっきり見えるようにしてもらいたいものである。

コンタクトレンズのいろいろ

  チバビジョンの「O2オプティクス」1か月交換タイプ
「O2オプティクス」は、酸素を通しやすいシリコーンハイドロゲルという新素材を使っている。
酸素透過率は、従来の使い捨てソフトコンタクトレンズの約6倍だ。
 シードの2週間交換タイプソフトコンタクトレンズ「2weekPure(ツーウィークピュア)」は、
プラスとマイナスのイオンを結合させた両性イオンの独自開発素材を用いている。
たんぱく質などの汚れ成分を引き寄せにくいのが特長だ。
 ボシュロム・ジャパンの1日使い捨てソフトコンタクトレンズ「ボシュロム メダリスト ワンデープラス」は、従来のレンズに比べて周辺部のカーブを緩やかに加工して、瞬きするたびに涙がレンズ全体に広がりやすくした。
ロート製薬のソフトコンタクトレンズ「ロートi.Q.14バイフォーカル」2週間交換タイプ
 ロート製薬の遠近両用ソフトコンタクトレンズ「ロートi.Q.14バイフォーカル」(2週間交換タイプ)は、加工技術を工夫した。遠くを見る時と近くを見る時の中間部分を滑らかなカーブでつなぎ、視界の変更が楽にできるようにした。
ジョンソン・エンド・ジョンソンの1日使い捨てソフトコンタクトレンズ
「ワンデー アキュビュー ディファイン」
 ジョンソン・エンド・ジョンソンが発売した1日使い捨てのソフトコンタクトレンズ「ワンデーアキュビューディファイン」は、レンズの縁をうっすらと黒く色付けている。瞳の輪郭が鮮明になるという。
メニコンの乱視矯正用ソフトコンタクトレンズ「マンスウエアトーリック」1か月交換用
 メニコンは入会金と月額1890円で、最適なレンズを使える定額制コンタクトの「メルスプラン」という仕組みを提供している。会員数は65万人超。乱視用ソフトコンタクトレンズ「マンスウエアトーリック」(1か月交換タイプ)など、会員専用のレンズを増やしている。

コンタクトレンズで角膜の細胞が減少する?

コンタクトレンズは、角膜の上にある涙の上に乗っており、まばたきと共に動くので下の涙も入れ替わります。しかし、場合によっては涙の交換が十分にできず、角膜が酸素不足になることがあります。  角膜の表面の上皮は、最も酸素不足の影響を受けますが、細胞分裂が活発なため、傷がついても回復します。しかし、角膜を構成する5層の細胞のうち、1番内側の1層にあたる角膜内皮が、長期間のコンタクトレンズ装用による酸素不足で障害を受けると、細胞は再生しません。酸素透過率の悪いハードレンズや、水分をあまり含まない厚いソフトレンズなどを長期間装用することが問題です。  角膜内皮の一部の細胞が死滅すると、周囲の細胞が面積を増やして脱落部分を埋めます。細胞数には個人差がありますが、一般に年を取ると減少します。  角膜内皮細胞が極端に減ると、内皮の奥にある水分が角膜に侵入して膨張し、透明な角膜が混濁して視力が低下します。  角膜内皮細胞の数は、1平方ミリ・メートルあたり1000個もあれば機能の障害は起きませんが、高齢になるとさらに減少する可能性もあり、要注意です。また、白内障手術で細胞数が減る場合もあるため、すでに細胞数が減っていると、目の手術を受けにくくなることもあります。  十分な酸素を角膜に供給する材質のレンズを使用すると、角膜内皮障害が起きにくくなります。細胞の減少傾向が見られる場合は、できるだけ眼鏡を使用し、必要な時のみコンタクトレンズを装用するのがよいと思います。  井上治郎 井上眼科病院理事長(東京・御茶ノ水) (2004年9月26日 読売新聞)
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